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社長日記
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一念発起して中小企業診断士になりました。

遺書を書いたことありますか?

2006/09/07 12:00:00  社長の独り言
資料の探し物をしていたら、懐かしい契約書が出てきました。弊社設立後、初めてのソフトウェア開発物件のご契約書です。

何社かの競合の中で、弊社の提案をご採用いただき、いざ契約・・・というときに、クライアントから条件を付けられました。
弊社が倒産や廃業した場合、私個人が仕事ができなくなった場合に備えて・・・というものでした。

私が死んだ場合にソフトウェア資産や弊社の資産をどうするか・・・ということが織り込まれているわけです。要するに遺書ですね。
いやー、子供のいない私がこんなに若く(?)して遺書を書くとは正直思いもよりませんでした。

当時は悔しくてたまりませんでした。遺書を書かされたことではなくて、クライアントにそこまで言わせなければならない自分の会社や自分自身に対してです。

クライアントに対しては全く悪く思いませんでした。そこまで言わせてむしろ申し訳ないという気持ちが強かったように思います。
遺書めいた契約書を作成させたと言うことは、会社の規模や歴史で業者を選んだのではなく、公平に提案内容で評価いただいたということです。クライアントのご責任者は、お立場上弊社をご採用いただくためにやむを得ず条件を付けられたのだと思います。選ばれるほうもプロであり、選ぶほうも仕事の一環なのですからリスクを低減させるために当然のことをされたまでです。

遺書を書かさされる本人よりも、書けと言わなければならないお立場のほうが余程辛かったと思いますが、それでもなお弊社の提案をご採用いただいたことは感謝しきれません。

予期せぬ副次的な効果もありました。
ご契約が成立した以上、弊社は引け目を感じることなくお仕事を遂行できました。ご採用いただいた引け目から開発範囲が予定以上になることをとめられないと云う事も無く、想定外の工数に対してもきちんと金額をご請求させていただいたのです。

相手がお客様であろうが仕入先であろうが、イーブンな立場でビジネスを遂行する、という私のそして弊社のポリシーを意識するようになったのは、このときからではないでしょうか。

この商談が取れていなかったら、この契約書にクライアントから条件を付けられなければ、今の弊社はなかったように思います。

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