SE魂をくすぐられた商談
2007/06/09 12:00:00 SEの独り言
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通販サイト構築のお打合せでお取引先を訪問しました。
商品の写真を撮影したり、出荷までの業務フローや伝票や出荷ラベルの印字などの業務に関してヒアリング。
話はしばしば本題から逸れて、お仕事のグチをお聞きする時間が多かったりするのですが、実はこれが大事な時間だったりします。
このお客様は、通信販売のご商売とは別のご本業を営まれています。
複数の部門の会計処理がわずらわしいというお話から始まり、話は販売管理について。
おうかがいしてみると、ご本業の販売管理、商品の業務用卸の販売管理、今回ご導入された個人様向け通販用販売管理と、3種類の販売管理をお一人で使い分けされていることが判明しました。
しかも、それぞれのシステムごとにパソコンは別、LANで接続もされていません。
当然、販売管理間のデータ連動や、会計処理とのデータ連動もなされていません。
これは弊社にはビジネスチャンス、お客様にとっても業務を大幅に改善するいい機会。
問題は、まだ償却されていないOA機器やソフトウェア資産をいかに無駄にしないか?
これは難しい問題ですが、ご提案の大事なポイントです。
当然本日に片付くような問題でもなく、また本題のお打合せや写真撮影の作業で手一杯だったため、後日改めてご訪問させていただくことにしました。
既にご購入されているハード・ソフト資産を活用しつつ、業務をスリム化する今回のようなタイプのご提案は、実現できれば、お客様にとっては大きな経費削減につながります。
しかしながら、新たにご購入いただくものがほとんどないわけですから、正直弊社が手にする利益はごくわずか、あるいは事実上赤字となります。
さて、今回はどうすべきか?我々もボランティアではなくビジネスですから、単に感情や綺麗ごとでは済ませられません。
結局、
・このお客様は、失礼ながらまだまだシステム化の発展途上であること。
・通信販売で今後大きく売上をのばされる可能性を秘めていること。
・弊社の作業に対してこれまで毎回、正当な価値を認めていただき、お支払いいただけること。
そして何よりも決め手になったのが、
・弊社の提案スタイルに非常にご信頼をいただき、頼りにしていただいていること。
こうなると、SEとしてはプライドにかけても引き下がるわけにはいきません。
お客様の経費をなんとしても削減する方法を実現化しなければ。
削減が成功すれば、将来的に必ずや弊社への投資を増やしていただけるはずです。
あるいは、あらたなお客様をご紹介いただけるかもしれません。
今回も
ふとした世間話から始まったビジネスチャンスでした。
システム屋といえども、お客様との人間的なお付き合いはとても大事なことです。